マンション7軒を持つ女性アンボリをご存知ですか
江原(カンウォン)ランド周辺で「アンボリ(物乞い)」という言葉は、決して珍しいものではない。
カジノで全財産を失ってもその場を離れられない人々。家族と疎遠になり、仕事も財産も失った後、古汗(コハン)や舎北(サブク)の古びた月極アパートを転々としながら、一日中カジノ周辺を彷徨う人々を、住民たちは古くからそう呼んできた。
誰かの代わりに賭けをして小銭をもらう者、良い席を確保してやる者。金持ちの客のそばで使い走りをしたり、食事を恵んでもらったりもした。運が良い日は数万ウォンを稼いだが、運が悪い日は食事代さえままならないこともあった。
カジノが見捨てられなかった人々だった。
ところが、彼らの間で伝説のように語り継がれる女性が一人いる。
70代前半のT氏。
人々は彼女を本名よりも「チャンジャンイのお母さん」と呼んだ。
「あの人は私たちとは違う。アンボリの中で金を稼いだのは、あの女一人だと思えばいい。」
江原ランド周辺で10年以上生活しているというA氏は、彼女の話が出ると声のトーンが変わった。
カジノ周辺のアンボリのほとんどが手ぶらか、借金まみれで生きているのに対し、T氏にはマンションが何軒もあるというのだ。
それも1軒や2軒ではなかった。
舎北の15坪前後の庶民向けマンション6軒。
それに本人が住んでいるマンション1軒を合わせると、合計7軒という話だった。
カジノで財産を失った人々が集まる街で、「マンション7軒を持つアンボリ」という話は、それ自体がパラドックスだった。
誰かは羨み、誰かは信じられなかった。
また誰かは言った。
「あの婆さんは、最初から私たちと遊び方が違ったんだ。」
カジノでも負けない方法から学んだ
T氏はバカラを楽しんだという。
しかし、テーブルに座るやいなや金を出すようなスタイルではなかった。
カジノに入ると、いくつかのテーブルをゆっくりと見て回った。
プレイヤーが連続して出るか、バンカーが強いか、流れがどうなっているかをじっと観察した。
カジノの人々がよく言う「絵(流れ)を見る」という行動だった。
気に入ったテーブルを見つけて初めて席に座った。
最初から大金を賭けることもなかった。
いわゆる「炭チップ(少額チップ)」1〜2枚で流れを探った。
勝っても興奮せず、負けても無暗に金額を上げなかった。
そうして自分の判断でチャンスが来たと感じた時だけ、10万ウォン、多くて20万〜30万ウォンを賭けた。
A氏は彼女の賭け方をこう記憶している。
「勘が鋭かった。よく当てる人がいればその人に付いていき、逆に外してばかりの人がいれば反対側に賭ける。皆がただの勘でやっている時、あの人は人まで見ていたんだ。」
実際にバカラの結果が特定の人の選択によって決まるわけではない。
しかし、カジノで長く生きてきた人々には、それぞれ独自の迷信や経験則がある。
T氏にも自分なりの原則があった。
重要なのはその原則が正しいかどうかではなく、他のアンボリたちが金ができると一晩で全て賭けてしまうのに対し、彼女は一定のレベルで止める術を知っていたという点だった。
カジノ周辺で最も難しい技術は、金を稼ぐ技術ではない。
カジノから抜け出す技術だ。
金ができた時にさらに稼ぎたいという欲を抑えること、失った時に元を取り戻したいという欲を止めること。
ほとんどの人はその二つで崩れる。
T氏は違ったと周囲の人々は言う。
彼女にとってカジノは人生を一発逆転する場所ではなく、必要な金を少しずつ作り出す場所に近かったのだ。
月極アパートから始まった「花札ハウス」
しかし、彼女がマンションを一つずつ買い集められた金が、カジノだけで稼いだものではなかった。
カジノ周辺で長く生き残った人々の世界には、カジノの外のもう一つの経済がある。
古汗市場近くの月極アパートを転々としていた頃、T氏は部屋を一つ借りて花札賭博を開いたという。
いわゆる「ハウス」だ。
カジノの営業が終わったり、カジノに入る金がない人々が三々五々集まった。
部屋の真ん中に花札が広げられた。
人々は夜を徹した。
コーヒーが回され、ラーメンやご飯が出た。
T氏は直接ゲームに参加するより、場所を提供して場所代を取った。
1時間あたり5000ウォン。
一人にとっては少額だ。
しかし、4人、6人、8人が一晩中席を守れば話は違ってくる。
そこに食事やコーヒーなどの副収入も生まれた。
一度に大金は稼げなかったが、毎日金が入ってきた。
A氏はその頃をこう記憶している。
「私たちは金ができるとカジノに行って溶かした。でもあの人は、私たちが花札をしている間に場所代を取る。一日一日積み重ねれば、それが金になるんだ。」
T氏は8年以上その生活を続けたという。
カジノ周辺の人々が金を失う間、彼女は金を受け取った。
人々が賭け金で争い、笑い、泣く間、彼女は家賃を確保した。
カジノでも同じだった。
他の人が興奮するほど、彼女はより冷徹になった。
生き残る方法が違ったのだ。
肺がんの宣告
しかし、金を貯めていた彼女にも危機は訪れた。
体に異変を感じたのだ。
検査の結果、肺がんとの診断を受けたということが周囲の伝言だった。
抗がん治療が始まった。
その時から長年運営してきた花札ハウスも畳んだ。
カジノ周辺で金よりも恐ろしいのは健康だ。
昼夜が逆転した生活、タバコの煙、不規則な食事、長時間のカジノ滞在。
若い頃は耐えられても、歳をとると体が先に信号を送る。
多くのアンボリがそうして病に倒れ、古汗と舎北を去った。
故郷に帰った人もいれば、病院や療養所を転々とした人もいた。
ところが、T氏は生き残った。
抗がん治療に耐え、再び日常を取り戻した。
人々はそれから彼女をさらに一目置くようになった。
金を貯めただけでなく、生き残りまでしたからだ。
金ができるとカジノではなくマンションへ
T氏が他のアンボリと決定的に違った点は、金を稼いだ後だった。
ほとんどのギャンブラーは100万ウォン稼ぐと200万ウォンにしたがる。
200万ウォン作れば500万ウォンが欲しくなる。
500万ウォン勝った後に失うと、今度は1000万ウォンで取り返したくなる。
そうして結局、持っている金まで全て失う。
カジノで最もありふれた光景だ。
しかし、T氏は金が貯まるとカジノに再投入しなかったと周囲の人々は言った。
金がある程度貯まると不動産を買った。
当時、舎北地域の古い小型マンションは、大都市のマンションに比べれば価格は高くなかった。
彼女は現金が貯まるたびに1軒ずつ買い集めたという。
1軒。
2軒。
3軒。
人々がカジノで数千万ウォンを失う間、彼女のマンションの数は増えていった。
結局、舎北地域に小型マンション6軒を保有するようになったというのが周囲の証言だ。
それに本人が住んでいる比較的良いマンション1軒まで。
合計7軒。
かつて古汗市場周辺の月極アパートを彷徨っていた女性が、大家になったのだ。
「あの人は金を無駄遣いしなかった。」
A氏は何度もその言葉を繰り返した。
服を贅沢に着ることもなく、高い食事を探し歩くこともなかった。
他人に金を誇示するスタイルでもなかった。
金を稼げば貯め、貯まれば家を買った。
カジノの人々にとって最も難しいことを、彼女は繰り返した。
現金を財産に変えること。
20歳年下の男性
彼女の話がカジノ周辺でさらに話題になったのは、数年前からだった。
T氏のそばに一人の男性が現れた。
彼女より20歳ほど若かったという。
独身の男性だった。
二人は一緒に暮らし始めた。
カジノ周辺の人々は彼をT氏の夫だとも言い、同棲相手だとも言った。
ある人は笑いながら言った。
「夫なのか運転手なのか分からないよ。」
男は彼女を車に乗せて回った。
買い物も病院も一緒だった。
カジノに行く時も運転した。
70代の女性が自分より20歳ほど若い男性と一緒にいる姿は、小さなカジノの街で自然と話題になった。
特に同じ境遇の男性アンボリたちの間では、羨望と嫉妬が混ざった冗談も出た。
「俺たちはカジノで金も失って女もいないのに、あの姉さんは家も7軒あって若い男もいる。」
人々は笑ったが、その笑いの中には苦々しさが混ざっていた。
同じようにカジノ周辺で何十年も生きてきたのに、誰かは月極アパートに住み、誰かは大家になった。
誰かは家族と連絡が途絶え、誰かは若いパートナーと一緒に住んでいる。
カジノという同じ空間にいたが、結果はあまりにも違った。
「アンボリの中で成功した人はあの女だけ」
A氏はT氏についてしばらく話した後、最後にこう言った。
「俺がここで10年以上人を見てきただろ。アンボリの中で成功したと言えるのは、あの女一人だけだ。」
もちろん「成功」という表現にはパラドックスがある。
カジノ周辺で何十年も生きてきた人生を成功と断定することはできない。
彼女もまた、どんな事情で家族と離れたのか、なぜ古汗と舎北を彷徨うようになったのかは正確には知られていない。
マンションを複数保有しているという内容も、周囲の人々の長年の証言に基づいた話だ。
しかし、確かなことはあった。
同じ環境でも彼女は別の方法で生き残った。
金を失って絶望した人々が再びカジノへ向かう時、彼女は金を貯めた。
人々が一発逆転を狙う時、彼女は小さな金を確保した。
カジノで金を稼げば、再びカジノに入れる代わりにマンションを買った。
1日5000ウォンの場所代も馬鹿にしなかった。
そうして積み重なった小さな金が、歳月を経て家になった。
1軒が2軒になり、2軒が6軒になった。
そしていつの間にか、古汗・舎北のアンボリたちの間で伝説になった。
カジノは数多くの人の人生を変える。
しかし、ほとんどの人が夢見るような変え方はしてくれない。
誰かは100万ウォンを億にしようという夢を抱いて入ってきて、全財産を失う。
誰かは元を取り戻そうと、10年、20年カジノ周辺から離れられない。
その間に髪は白くなり、家族や友人は遠ざかる。
T氏もまたその世界の中で生きた。
ただ彼女には、他の人々に欠けていたものが一つあったようだ。
止める時を知ること。
カジノで金を稼ぐ人よりもはるかに珍しいのは、カジノに金を返さない人だ。
古汗と舎北の古いマンションを眺めていると、時々こう思う。
あの小さな窓のどこかに、カジノ周辺で何十年も生き残った一人の老婆の家があるだろう。
そしてまた別の路地のどこかには、彼女が一銭二銭と貯めて買い集めたという小さなマンションがあるだろう。
カジノで人生を失った人々が数え切れないほど通り過ぎた街。
そこで月極アパートを転々としていた一人の女性は、ついに大家になった。
だから江原ランド周辺の古いアンボリたちは、今も彼女の話をする。
羨望半分、嫉妬半分。
そして信じられないという表情で。
「マンション7軒持ってるアンボリの女の話か?
あの人は本当に強かな人だったよ。」


