カジノで1億ウォンをすべてゲーム用チップに交換した顧客に対し、職員のミスにより同額の現金1億ウォンが再び支給されるという不可解な出来事が発生しました。

 

お金を受け取った顧客は当時、職員に対して「自分のものではないようだ」という趣旨の発言をしていましたが、結局その1億ウォンを受け取り、債務の返済などに使用しました。この件で、1審の無罪判決が控訴審で有罪へと覆されました。

 

24日、法曹界によると、春川地裁刑事1-1部(裁判長イ・グニョン)は、横領の疑いで起訴されたA氏(38)に対し、無罪を言い渡した原審を破棄し、懲役1年、執行猶予2年を言い渡しました。また、80時間の社会奉仕も命じました。

 

事件は2024年4月、江原ランドカジノで発生しました。

 

A氏はカジノにお金を預けて現金保管証を発行した後、そのうちの1億ウォンをゲーム用チップに交換しました。

 

特に問題となった1億ウォンは、現金保管証が発行されてからわずか3分後に全額チップに交換されました。

 

通常の取引であれば、この時点で該当する現金保管証の精算は完了したことになります。

 

しかし、カジノの職員が会社で保管していた現金保管証を確認する過程で、すでにチップに交換された事実を知らずに、A氏に現金1億ウォンを再び支給したことで事件が始まりました。

 

結果として、1億ウォンという金額に対し、一度はチップとして、もう一度は現金として支給されたことになります。

 

A氏はそのお金を返還せず、債務返済などの個人的な用途に使用した疑いで裁判にかけられました。

 

1審の判断は無罪でした。

 

A氏が当時カジノに合計3億6800万ウォンを預け、何度も分けて現金保管証を発行しチップに交換していたため、追加で受け取った1億ウォンがすでに精算済みの金銭であると断定するのは難しいという判断でした。

 

しかし、控訴審の判断は異なりました。

 

裁判部は、A氏が現金保管証を発行するたびにすぐに全額をチップに交換していた点や、問題となった1億ウォンも保管証発行からわずか3分後にすべてチップに交換した点を重要視しました。

 

特に、A氏が現金を受け取る前に職員に対して「自分のものではないようだ」と発言した事実も、有罪判断の主要な根拠となりました。

 

A氏は当時、カジノで2泊3日間眠らずにゲームをしており、精神が朦朧としていたという趣旨の主張もしたと伝えられています。

 

しかし、控訴審裁判部は、VIP営業場が毎日午前6時に営業を終了する点などを根拠に、この主張も受け入れがたいと判断しました。

 

裁判部は、横領額が1億ウォンと高額であること、お金を受け取ってからあまり時間が経たないうちに大部分を使用したこと、被害会社と合意に至っていないことなどを不利な事情として挙げました。

 

一方で、A氏が昨年9月から今年8月まで複数回にわたり約7700万ウォンを弁済している点や、財産犯罪の処罰歴がない点などを参酌し、実刑ではなく執行猶予を言い渡しました。

 

今回の事件は、顧客の横領の成否とは別に、カジノですでにチップに交換されて精算が終わった1億ウォンが、再び現金として支給される過程があったという点でも注目を集めています。

 

毎日多額の現金とチップが行き交うカジノにおいて、現金保管証の発行と回収、チップ交換および現金支給の過程で、精算の有無を確認する手続きが正しく機能していたのか、検証が必要だという指摘が出ています。