2030年秋、日本の大阪に統合型リゾート(IR)が開業すれば、韓国唯一の国内居住者向けカジノである「江原ランド」が最大の打撃を受けるとの懸念が高まっている。

アクセスの良さ、施設の規模、サービスの競争力において先行する大阪IRが、江原ランドの熱心なファンや高額顧客を大量に吸収する可能性が高いためだ。

江原ランドは、首都圏から車で約3時間、慶尚・全羅圏からは5時間以上かかる。一方、仁川・金浦・金海空港から大阪までの飛行時間は約1時間40分〜2時間だ。空港への移動や出入国手続きを考慮する必要はあるが、観光やショッピングを組み合わせれば、大阪の方が心理的に近い目的地になり得るという分析だ。

施設格差も大きい。大阪の人工島・夢洲に建設されるIRには、高さ126m、最大27階建ての本館タワーと1840室のホテル客室、大型劇場や国際会議場、ショッピング・文化施設などが整備される予定だ。

カジノ営業面積は2万3293㎡で、ゲームテーブル470台と最新スロットマシン6400台を備える計画である。テーブル約200台とスロットマシン1360台を運営する江原ランドよりも、ゲーム供給規模が大幅に上回る。江原ランドのスロットマシンの多くが老朽化していたり、顧客の好みに合わなかったりするという指摘もあり、施設とコンテンツの競争力格差はさらに顕著になる見通しだ。

累積した規制や利用の不便さも、顧客離れを加速させる要因に挙げられる。江原ランドは、1日20時間の営業、月最大15日の入場制限、1回最大30万ウォンのベッティング制限などが適用されている。供給以上の顧客が押し寄せることで、ARS入場予約やゲーム席の不足、席の貸し借り禁止などを巡る不便も繰り返されている。

一部の利用者の間では、スロットマシンの還元率やジャックポットの当選実感が以前より低くなったという不満も出ている。これは客観的な運営データを通じて確認すべき事案だが、顧客の不信感がすでに相当なレベルに達しているという点で、軽視できないとの指摘がある。

サービス競争も変数だ。顧客は江原ランドの硬直した運営や管理中心の対応、飲食の品質などに不満を提起している。対照的に、大阪IRは日本特有のホスピタリティと、MGMの統合型リゾート運営経験が組み合わさると予想される。新しい施設への好奇心や海外旅行の楽しさ、公演・ショッピング・グルメといったコンテンツも、韓国人観光客を引きつける要因となる。

韓国カジノ観光協会などの既存の分析では、日本のIR開業により年間最大760万人の国内観光需要が移動し、約2兆5840億ウォン以上の国内消費が海外へ流出する可能性があるとの予測も示された。ただし、これは江原ランドの顧客のみを対象とした数値ではなく、一般的な観光需要まで含めた推計であるため、実際の波及効果については別途精密な分析が必要である。

江原ランドは2035年まで3兆ウォンを投じる「K-HITプロジェクト」を推進している。しかし、建物や施設の拡充だけでは大阪IRの攻勢を防ぐのは難しいとの指摘がある。

韓国ゲーミング観光専門人協会の関係者は、「大阪IR開業までの期間は、江原ランドにとって事実上の最後のゴールデンタイム」とし、「不合理な規制改善や人気ゲームの導入、顧客サービスの革新が伴わなければ、顧客と売上の減少はもちろん、廃鉱地域の経済まで打撃を受ける可能性がある」と述べた。